認証ウェブフック成功時の払い出し¶
概要¶
Sora では認証ウェブフック成功時に様々な値を外部の認証サーバーから払い出すことができます。
Sora は払い出された値を反映した状態でクライアントへの接続要求 ("type": "offer")
を送ります。
audio の払い出し¶
クライアントが指定してきた音声のコーデックやビットレートなどのパラメータに対して、 認証サーバー側で新たに値を払い出すことで、上書きを行えます。
クライアントが指定してきた値を上書きすることができるため、 サーバー側でそれぞれのクライアントに対して、音声のコーデックやビットレートをコントロールすることができます。
レガシーな払い出し例¶
重要
これは sora.conf
にて legacy_webhook_audio_video_json_structure が true
の場合の設定方法です。
この設定は 2023 年 12 月リリース予定の Sora にて利用できなくなります。
この機能を使用する場合は、認証成功時のレスポンス JSON に audio
を指定してください。
ここで使用できるのはシグナリングの "type": "connect"
時に指定可能な audio
の値です。
ただしレガシーな払い出しの場合は opus_params
や lyra_params
は指定できません。
{
"allowed": true,
"audio": {
"codec_type": "OPUS",
"bit_rate": 64
}
}
指定可能な値¶
audio
true
またはfalse
または object が指定可能です
codec_type
"OPUS"
codec_type を指定しないことも可能です
bit_rate
6 ~ 510
単位は kbps です
デフォルトで最適なビットレートが選択されるようになっているため指定する必要はありません
フラットな払い出し例¶
これは sora.conf
にて legacy_webhook_audio_video_json_structure が false
の場合の設定方法です。
この機能を使用する場合は、認証成功時のレスポンス JSON に audio
や audio_codec_type
や audio_bit_rate
を指定してください。
ここで使用できるのはシグナリングの "type": "connect"
時に指定可能な audio
の値です。
{
"allowed": true,
"audio": true,
"audio_codec_type": "OPUS",
"audio_bit_rate": 64
}
指定可能な値¶
audio
true
またはfalse
または object が指定可能です
audio_codec_type
"OPUS"
codec_type を指定しないことも可能です
audio_bit_rate
6 ~ 510
単位は kbps です
デフォルトで最適なビットレートが選択されるようになっているため指定する必要はありません
audio_opus_params
この機能はフラット構造でのみ利用可能です
オーディオの Opus 設定指定 をオブジェクトとして指定可能です
audio_lyra_params
この機能はフラット構造でのみ利用可能です
オーディオの Lyra 設定指定 をオブジェクトとして指定可能です
video の払い出し¶
クライアントが指定してきた映像のコーデックやビットレートなどのパラメータに対して、 認証サーバー側で新たに値を払い出すことで、上書きを行えます。
クライアントが指定してきた値を上書きすることができるため、 サーバー側でそれぞれのクライアントに対して、映像のコーデックやビットレートを指定することができます。
レガシーな払い出し例¶
重要
これは sora.conf
にて legacy_webhook_audio_video_json_structure が true
の場合の設定方法です。
この設定は 2023 年 12 月リリース予定の Sora にて利用できなくなります。
この機能を使用する場合は、認証成功時のレスポンス JSON に video
を指定してください。
ここで使用できるのはシグナリングの "type": "connect"
時に指定可能な video
の値です。
{
"allowed": true,
"video": {
"codec_type": "VP9",
"bit_rate": 1000
}
}
指定可能な値¶
"video"
true または false または object が指定可能です
"codec_type"
文字列で指定可能です
"VP8"
"VP9"
"AV1"
"H264"
"H265"
sora.conf
にて h265 をtrue
にしている必要があります
codec_type を指定しないことも可能です
"bit_rate"
1 ~ 30000
サポートされている値は 1 ~ 15000 までです
単位は kbps です
bit_rate を指定しないことも可能です
フラットな払い出し例¶
これは sora.conf
にて legacy_webhook_audio_video_json_structure が false
の場合の設定方法です。
この機能を使用する場合は、認証成功時のレスポンス JSON に video
や video_codec_type
や video_bit_rate
を指定してください。
ここで使用できるのはシグナリングの "type": "connect"
時に指定可能な video
の値です。
{
"allowed": true,
"video": true,
"video_codec_type": "VP9",
"video_bit_rate": 1000
}
指定可能な値¶
"video"
true または false または object が指定可能です
"video_codec_type"
文字列で指定可能です
"VP8"
"VP9"
"AV1"
"H264"
"H265"
sora.conf
にて h265 をtrue
にしている必要があります
codec_type を指定しないことも可能です
"video_bit_rate"
1 ~ 30000
サポートされている値は 1 ~ 15000 までです
単位は kbps です
bit_rate を指定しないことも可能です
client_id の払い出し¶
Sora は認証成功時の戻り値に client_id
を認証サーバーから返すことができます。
シグナリング接続時にも、 認証成功時の戻り値にも client_id
を指定しない場合は connection_id
と同じ値が client_id
に割りあてられます。
{
"allowed": true,
"client_id": "spam"
}
client_id
1 から 255 の長さの文字列
bundle_id の払い出し¶
Sora は認証成功時の戻り値に bundle_id
を認証サーバーから返すことができます。
bundle_id
を指定した場合、マルチストリーム利用時に bundle_id
の値が同じ接続からの音声や映像、メッセージング、シグナリング通知を受信しなくなります。
シグナリング接続時にも、 認証成功時の戻り値にも bundle_id
を指定しない場合は connection_id
と同じ値が bundle_id
に割りあてられます。
{
"allowed": true,
"bundle_id": "spam"
}
bundle_id
1 から 255 バイトの文字列
data_channel_signaling の払い出し¶
Sora は、認証成功時のタイミングで接続単位での data_channel_signaling
の値を認証サーバーから払い出すことが可能です。
{
"allowed": true,
"data_channel_signaling": true
}
この値は "type": "connect"
の data_channel_signaling
や sora.conf
の default_data_channel_signaling の値を上書きします。
認証成功時にクライアントが受け取る JSON¶
{
"type": "offer",
"sdp": "<SDP>",
"data_channel_signaling": true,
"ignore_disconnect_websocket": false
}
ignore_disconnect_websocket の払い出し¶
Sora は、認証成功時のタイミングで接続単位での ignore_disconnect_websocket
の値を認証サーバーから払い出すことが可能です。
{
"allowed": true,
"ignore_disconnect_websocket": true
}
この値は "type": "connect"
の ignore_disconnect_websocket
や sora.conf
の default_ignore_disconnect_websocket の値を上書きします。
ただし data_channel_signaling
が true
の時のみ、この値は有効になります。
認証成功時にクライアントが受け取る JSON¶
data_channel_signaling が有効な場合、 "type": "switched"
が送られる際に ignore_disconnect_websocket
も送られます。
{
"type": "switched",
"ignore_disconnect_websocket": "<bool>",
}
data_channels の払い出し¶
Sora は、認証成功時のタイミングで接続単位での data_channels
の値を認証サーバーから払い出すことができます。
{
"allowed": true,
"data_channels": [
{
"label": "#spam",
"max_packet_life_time": 5000,
"ordered": true,
"protocol": "efg",
"compress": false,
"direction": "sendonly"
},
{
"label": "#egg",
"max_retransmits": 0,
"ordered": false,
"protocol": "abc",
"compress": false,
"direction": "recvonly"
}
]
}
data_channels
の詳細仕様は data_channels 仕様 をご確認ください。
metadata の払い出し¶
Sora は、認証成功時のタイミングで metadata
という値を認証サーバーから払い出すことができます。
{
"allowed": true,
"metadata": {"spam": "egg"}
}
認証サーバーが認証成功時に metadata
を含めた場合、クライアントへ送る "type": "offer"
に metadata
をそのまま送ります。
この機能を使うことで、認証成功のタイミングでユーザー毎に任意の値を送ることができます。
認証成功時にクライアントが受け取る JSON¶
認証成功の場合は Offer 送信時の JSON に metadata
が含められます。
{
"type": "offer",
"sdp": "<SDP>",
"metadata": {"spam": "egg"}
}
event_metadata の払い出し¶
event_metadata はクライアントには送られません
Sora は、認証成功時のタイミングで event_metadata
という値を認証サーバーから払い出すことができます。
認証サーバーが認証成功時に event_metadata
を含めた場合、
イベントウェブフックリクエスト送信時に event_metadata
という項目が追加されます。
{
"allowed": true,
"event_metadata": {"pk": 1}
}
event_metadata
はクライアントに知られることのない値です。
Sora イベントウェブフックリクエスト送信先のサーバーのみが知り得る値となります。
使用例¶
この event_metadata
の値は、クライアントに知られることはありません。そのためユーザー ID を直接入れておくという仕組みも使用できます。
こうすることで通知の際、サーバー側がユーザーの判定をしやすくなります。
シグナリング経由での通知機能の払い出し¶
Sora は、認証成功時のタイミングで signaling_notify
という値を認証サーバーから払い出すことができます。
{
"allowed": true,
"signaling_notify": true
}
signaling_notify
の値を返すことで、クライアント毎にシグナリング通知を受け取るかどうかを指定可能になります。
シグナリング経由での通知機能の詳細は "type": "notify" をご確認ください
シグナリング経由での通知機能を利用したメタデータの払い出し¶
Sora は、認証成功時のタイミングで signaling_notify_metadata
という値を認証サーバーから払い出すことができます。
ここに値を指定することで、参加時や離脱時に外の参加者に情報を通知することができます。
{
"allowed": true,
"signaling_notify_metadata": {
"username": "spam"
}
}
詳細は signaling_notify_metadata をご確認ください。
ipv4_address と ipv6_address の払い出し¶
Sora は、認証成功時のタイミングで ipv4_address
または ipv6_address
を認証サーバーから払い出すことができます。
ipv4_address
と ipv6_address
は片方だけでも、両方返しても問題ありません。
{
"allowed": true,
"ipv4_address": "192.0.2.10",
"ipv6_address": "2001:0DB8::10"
}
この値は SDP の offer 時の a=candidate と TURN-UDP と TURN-TCP の URL の払い出しに使用されます。
sora.conf
の値はこの戻り値で上書きされます。指定する IP アドレスを間違えると繋がらなくなるため、使用には注意してください。
この機能を使用することでクライアント毎に経路を指定することができます。
turn_fqdn 払い出し¶
Sora は、認証成功時のタイミングで接続単位での turn_fqdn
の値を認証サーバーから払い出すことができます。
{
"allowed": true,
"turn_fqdn": "sora-turn.example.com"
}
この値は sora.conf
の turn_fqdn の値を上書きします。
指定する FQDN を間違えると繋がらなくなるため、使用には注意してください。
turn_tls_fqdn の 払い出し¶
Sora は、認証成功時のタイミングで接続単位での turn_tls_fqdn
の値を認証サーバーから払い出すことができます。
{
"allowed": true,
"turn_tls_fqdn": "sora-turn.example.com"
}
この値は sora.conf の turn_tls_fqdn
の値を上書きします。指定する FQDN を間違えると繋がらなくなるため、使用には注意してください。
この機能は sora.conf
の turn_tls_fqdn の値を上書きします。
turn_tcp_only / turn_tls_only の払い出し¶
Sora は、認証成功時のタイミングで接続単位での turn_tcp_only
または turn_tls_only
の値を認証サーバーから払い出すことができます。
{
"allowed": true,
"turn_tcp_only": true
}
{
"allowed": true,
"turn_tls_only": true
}
この値は sora.conf
の turn_tcp_only や turn_tls_only の値を上書きします。
simulcast / simulcast_rid の払い出し¶
Sora は、認証成功時のタイミングで接続単位での simulcast
と simulcast_rid
の値を認証サーバーから払い出すことが可能です。
{
"allowed": true,
"simulcast": true
}
{
"allowed": true,
"simulcast": true,
"simulcast_rid": "r0"
}
この値は sora.conf
の default_simulcast_rid
の値を上書きします。
simulcast_encodings の払い出し¶
Sora は、認証成功時のタイミングで接続単位での simulcast_encodings
の値を認証サーバーから払い出すことが可能です。
{
"allowed": true,
"simulcast_encodings": [
{"rid": "r0", "active": true, "scaleResolutionDownBy": 2.0, "maxFramerate": 1.0},
{"rid": "r1", "active": true, "scaleResolutionDownBy": 2.0, "maxFramerate": 10.0},
{"rid": "r2", "active": true, "scaleResolutionDownBy": 1.0, "maxFramerate": 30.0}
]
}
詳細については サイマルキャスト の 映像のエンコーディングパラメータのカスタマイズ をご確認ください。
spotlight_encodings の払い出し¶
Sora は、認証成功時のタイミングで接続単位での spotlight_encodings
の値を認証サーバーから払い出すことが可能です。
{
"allowed": true,
"spotlight_encodings": [
{"rid": "r0", "active": true, "scaleResolutionDownBy": 4.0, "maxFramerate": 1.0},
{"rid": "r1", "active": true, "scaleResolutionDownBy": 1.0, "maxFramerate": 10.0},
{"rid": "r2", "active": false}
]
}
詳細については サイマルキャスト の 映像のエンコーディングパラメータのカスタマイズ をご確認ください。
spotlight / spotlight_number の払い出し¶
Sora は、認証成功時のタイミングで接続単位での spotlight
と spotlight_number
の値を認証サーバーから払い出すことが可能です。
{
"allowed": true,
"spotlight": true
}
{
"allowed": true,
"spotlight": true,
"spotlight_number": 3
}
user_agent_stats の払い出し¶
Sora は、認証成功時のタイミングで接続単位での user_agent_stats
の値を認証サーバーから払い出すことが可能です。
{
"allowed": true,
"user_agent_stats": true
}
この値は sora.conf
の user_agent_stats の値を上書きします。
h264_profile_level_id の払い出し¶
Sora は、認証成功時のタイミングで接続単位での h264_profile_level_id
の値を認証サーバーから払い出すことが可能です。
{
"allowed": true,
"h264_profile_level_id": "42e01f"
}
この値は sora.conf
の default_h264_profile_level_id の値を上書きします。
audio_streaming_language_code の払い出し¶
Sora は、認証成功時のタイミングで音声ストリーミングのランゲージコードの値を認証サーバーから払い出すことが可能です。
{
"allowed": true,
"audio_streaming_language_code": "ja-JP"
}
この値は接続時の audio_streaming_language_code
と sora.conf
の default_audio_streaming_language_code の値を上書きします。